古川製粉所 |
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特上印そば粉 |
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\1,200/kg 北海道産 石臼一回挽き |
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捏ねるときにはしっかりとした蕎麦の香りがするが、茹で上がるとさらりとした味わいになる。
ほのかな甘味があり、喉越しは柔らか。自己主張は控えめでありながら、芯に蕎麦の強さを秘めている。上手く打てれば、洗練された感じの蕎麦に仕上がる。
鮮やかな色が美しいが、打ち手にとっては厳しい部類に入る。10割で打つのは難しい。
加水量は47-50%で、丁寧な水まわしと捏ねの作業が望まれる。
500g単位でエージレスを入れて密閉されているので使いやすい(注文はkg単位)。
年間を通じて品質が安定しているのがありがたい。
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石上印そば粉 |
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\1,000/kg 北海道産 石臼挽き |
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封を切ると、柔らかな蕎麦の香りが広がる。
蓼科の植物であることを主張するような、野性味のある強い香りではない。その柔らかな香りが、茹で上げてもなお持続する。それがこの蕎麦粉の価値であると思う。
メーカーでは「豊かな風味を持ち打った蕎麦は田舎蕎麦風になります」と言っている。確かに色黒い蕎麦に仕上がるのだが、ぼそぼそとした田舎風ではない。洗練された田舎蕎麦というものをイメージするならば、それがこの粉で打った蕎麦だ。喉越しが滑らかで、風味と香りを楽しむことができる。
加水量は50%ちょうど。10割で打つのが好ましい。
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更科粉(上) |
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\1,000/kg 北海道産 石臼挽き |
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握るとキシキシと音を立てそうな、微細粒子の更科粉。
蕎麦にするには湯捏ねが必要。水ではつながらない。多少の腕があればつなぎ無しでも麺線にはなるが、当然切れやすい。つなぎを入れないと蕎麦にはならない。難しいそば粉だ。
加水量は、乾燥する分を含めて60%程度まで思い切って入れる。
真っ白い、美しい蕎麦に仕上がるのが嬉しい。蕎麦屋で食べる更科よりも、そばの味わいが濃く感じられる。美味い。
500g単位でエージレスを入れて密閉されている。注文はkg単位。
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信濃屋そば製粉株式会社 |
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青菊 |
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\900/kg 北海道幌加内産 石臼挽き |
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この粉には、蕎麦の野性を感じる。口の中で弾けるような、力強さがある。
十割で打つのが基本。田舎蕎麦風の、色黒で風味の強い蕎麦に仕上がる。
メーカーでは、加水量を41+−1%と指示しているが、確かに水まわしでの微妙な調整が求められるそば粉だ。でんぷん質が多いためだろうと思うのだが、ぬかるような性質があるので最初は適当な加水量を見極めにくい。40%まで加水したあたりから、微量な調整を心がける必要がある。
粉っぽさが残らないように、きっちりと捏ね上げて仕上げたい。
問題は、このそば粉で打った蕎麦を受け止める汁だ。味に厚みのある汁が欲しい。黒ごまを溶いた汁が合うと思う。
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特選 |
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\1,000/kg 北海道幌加内産 石臼挽き |
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メーカーでは、「自信作」と推奨している。確かに、美味い。
粒子が均一に整えられていることが捏ねていても分かる。捏ねやすく、延ばしやすい。蕎麦を打つのが楽しい。
蕎麦の風味は、秘やかに閉じ込められている感じ。試しに、茹で上がった麺を幾度も噛んでみると、蕎麦の旨味が姿を表して来る(ひょっとすると、旨味を充分に引き出す打ち方があるのかも知れない)。風味を喉越しに味わうためには、味に濁りの無い上品な蕎麦汁が必要。
十割で打っても良いし、喉越しの良さを生かすためにニ八で打っても良い。加水量は、メーカーの指示とおりの45%。
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挽きぐるみ(荒挽き粉) |
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\900/kg 石臼挽き |
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薄い緑色が鮮やかなそば粉だ。この粉で打った蕎麦は、ぽつぽつと星が散り見た目には荒々しい。ところが口中に広がる蕎麦の甘味には、優しさすら感じられる。舌の表面をザラリと撫でるような独特の食感がある。
10割で打つのはかなり困難。粒子が不揃いであるために、捏ねを力強く繰り返さないと「てり」が出ない。
メーカーでは、加水量を58%と指示している。55%までは大胆に加水しても大丈夫。60%以上の加水が必要になることもある。
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柿沼製粉株式会社 |
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究極のそば粉(常陸秋そば石臼挽そば粉) |
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\1,200/kg 茨城産 特大石臼挽き |
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茨城県久慈・笠間・筑波山麓の玄そばを丸抜きの状態から選別し、みかげ石の特大石臼で製粉したという製品。粉は、驚くほどに鮮やかな緑色を帯び、香り高い。
この粉は、十割で打たなければ意味がない。十割でも必ずつながるし、気持ち良く延びる。しゃきっとした食感と、喉越しに優しい旨味を感じる蕎麦に仕上がる。
この蕎麦の場合、鰹節だけで出汁をひいた蕎麦汁を使うべきだと思う。他の節や昆布を使った出汁では、この蕎麦の良さを完全に引き出すことはできない。
加水量は42%あたり。500g単位で真空パックされている。
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特うす |
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\1,200/kg 国内産 石臼一回転挽き |
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国内産の玄そばを石臼一回転挽きで挽き込んだそば粉(石臼一回転挽きがどのような挽き方なのかは、知らないのだが)。
メーカーでは、「最高級更科風そば粉」と言っている。確かに色味と粒子の細かさは更科に似ていなくもないが、出来上がりに更科蕎麦の透明感は無い。
のどごしは実に滑らか。喉をするりと越えた後から、蕎麦のほのかな甘味が追いかけてくる。変わり蕎麦を打つのも、面白いかも知れない。
加水量は52-55%あたり。
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青つくばアラ挽 |
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\900/kg 国内産 石臼挽き |
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国内産の玄そばを甘皮まで挽き込んだそば粉。しかし、挽きぐるみのような荒々しさはない。甘皮も細かく挽かれていて、捏ねやすい。
少し黒い仕上がりになるが、風味も食感も、意外にもあっさりしている。
10割でもつながるが、多少つなぎを入れる方がこの粉には合っているように思える。
加水量は45-48%あたり。じっくりと捏ねて仕上げたい。
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久津間製粉株式会社 |
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十勝鹿追そば |
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\1,200/kg 北海道十勝産 石臼挽き |
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蕎麦の旨味を堪能できるそば粉。
蕎麦の風味は、力強く直線的で、若い生命の勢いがある。
つなぎは入れない方が良いし、水まわしを基本通りに行えば10割でもつながる。ぴしりと角の立つような、キレの良い蕎麦に仕上がるのが気持ち良い。
加水量は50%を少し越えるあたり。
加水量についてそれほど神経質にならなくても大丈夫だが、水分の逃げ足が早いので手早い仕事が要求される。
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ロール挽そば粉 |
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\700/kg 北海道産・中国産 ロール挽き |
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田舎蕎麦風の感じに仕上がるが、見た目よりもそばの風味は薄く、味に立体感が無い。
しかし、食味や食感が著しく劣るということではない。ちゃんとした蕎麦になる。
手ごろな値段なので練習用にはもってこいだし、基本通りに打てば必ず蕎麦になる。逆に言うと、教科書通りに打つべきそば粉。
加水量は45%あたり。つなぎを2割程入れて、細く打つのが適している。
茹でた後の水洗いを丁寧に行うことも必要。自家手打ちの面白さと美味しさを知るのには、十分な商品。
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粉の蔵屋 大西製粉 |
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軽井沢ベスト1 |
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\1,400/kg 信州産 石臼挽き |
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更科系の真っ白い蕎麦粉。
蕎麦がきを作ってみると、この粉の性質が良く分かる。全体にふんわりとした柔らかな旨味を秘めている。喉越しも柔らかく、蕎麦の味わいが後を引かずにすうっと消えて行く。
つなぎを入れずに打つのは難しい。湯捏ねで作るよりは、2割程度のつなぎを入れる方が良いように思える。捏ねると全体が薄い緑色を帯びてくる。
加水量は45%よりは多いが、50%までには至らない。
500g単位でチャック付きのアルミパックに封じられており、使いやすい。
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田舎屋くろべえ |
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\1,200/kg 信州産 石臼挽き |
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名前の通り色黒く田舎蕎麦風の仕上がりになるのだが、もっさりとした食感にはならない。
食べると、甘みを感じる。この蕎麦粉は、濃密な味わいと喉越しの良さを兼ね備えている。そこにこの粉の値打ちがある。
そのような特徴を活かすためには、どうしたって十割で打たなければならない。しかも十割で打つことは難しくない(掲載写真は、小学校5年生が十割で打った蕎麦)。
加水量は50%。500g単位でチャック付きのアルミパックに封じられており、使いやすい。
このアルミパックをとっておくと、何かと便利。
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